ヨーグルト



横たわる彼を尻目に私はヨーグルトを食べる。プレーンが1番おいしいけれど実際好きじゃない。無駄に冴え渡る思考回路をわざと鈍らせて静かに噛み締める発酵物の味。精液もこんな味ならよかったのに、まだ。

「死んでんの?」

ぴくりとも動かない。裸の背中が痛々しい。うそ。生々しい。なんか。急に寝返りをうった彼はすごく間抜けな顔で、よだれを垂らしてこっちを見てる。

「ヨーグルトくらさい」

だから私の指にたっぷりにつけて差し出すと、彼は嘗め出した。このクソ猫。うそぶく。

「おいしい?」
「あんまり」

容器に残った中身を、そのままごみ箱に捨てる。その足で冷蔵庫を開ける。いつのまに買ってきたんだろう。ヨーグルトしか入ってない北極は、うすら寒い。死ねよ。彼はまた、死体に戻る



END

***
詩の方にいれるか散々迷ったのであった。
 

inserted by FC2 system